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ジャパン・オープン2012、かんそうぶん 4(最終話)

                 
おつかれさまです。ふぇでらです。

前回からの続きです。センターコート会場内部通路は東口側と西口側の行き来が通行止めになっており(そういう意味でもイベント広場側で直射日光の問題も少ない西側の席がお薦め)、出店の利用などで不便に感じつつもケバブと烏龍茶で胃を満たし、満を持してベルディフ(ベルディハ、ベルディッチ)VS錦織戦の観戦に臨んだ私。

楽天・ジャパン・オープン2012 錦織VSベルディフ(ベルディハ)


結果を先に述べますと7-5、6-4で錦織が勝利なのですが、スコア以上に非常に興味深い試合だったように思います。なお、私個人としましては錦織が勝ち上がる可能性はかなり高いと予想していました(もちろん勝負事に絶対はありませんし、またあくまでテニス素人の個人的見解です)。


巷ではビッグサーバーに弱いとか背が高いプレーヤーに弱いなど言われているようですが、カルロビッチとデルポトロが特別なだけであって、錦織のプレースタイルはベルディフ(ベルディハ、ベルディッチ)のそれとは相性がいいと考えています。錦織が苦手とするのは、サービスが弱くないのは前提条件としてストロークを直観のまま気持ちよく打たせてくれないプレースタイルの選手だと思ってます。

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スコア以上に非常に興味深い試合だったと先述したのには理由があり、この試合、異様に錦織に勝負のツキがありました。あらゆる局面でことごとく錦織寄りの結果となり、コードボールもかなりの割合で錦織のポイントとなっていました。心の中で「あー、こりゃ相手がマレーじゃなければもしかしたら優勝までいくかも……」とマジで思ったくらいですf(^^;)。

極めつけは、ベルディフにとってこれをブレイクしなければ後がないという最終ゲームの、最初のサービスリターン。ベルディフはここで賭けに出てポイント取るしか勝つ方策ないでしょ、という状況でした。ベルディフは錦織のサービスを読み切り、ストレートダウンザラインへリターン強打。ノータッチウィナーかと思いきや、これがネットの白帯にあたり、逆に錦織にとって絶好の緩く浮いたチャンスボールに。これを錦織はきっちりと決めポイント奪取。これで完全にベルディフは観念し白旗を上げたように思います(もちろん勝負事は試合終了まで何が起こるか分かりませんが。ジョコビッチのように)。


もちろん、錦織自身のプレークオリティもショットフィーリングもベルディフを凌駕していたと思います。上記の動画のスパーラリーのあと、ベルディフは自身のラケットをアサルトライフルに見立てて錦織側のコートをダダダダッと掃射する仕草を見せていました。これは、銃でももってこなければ手も足も出ないよというベルディフのユーモアなのでしょう。その後、ベルディフはラケットで拍手を送っていました。つまり、ベルディフにそういうジェスチャーをさせてしまうほどに錦織はキレキレですべてがハマり勢いづいていました。

楽天・ジャパン・オープン2012 錦織ベスト4進出


ただ、気になった点が。あくまで個人的な意見ではありますが、ベルディフの凡ミスで錦織がポイント取っても大拍手というのはどうなのでしょう? 応援しているプレーヤーがめちゃくちゃ弱いなら、敵選手の凡ミスで拍手などそういうこともありでしょうけれども……。ま、あくまで個人的に気になった点です。拍手するポイントは人それぞれで、観るポイントも感心するポイントも喜ぶポイントも十人十色でしょうし。何かしら企図して打ったショットが結果的にエラーになったとき、ポイントを得た側でなくポイントを失った側へ挑戦や戦術に敬意を表して拍手したいこともありますし。

ちなみに、ベルディフが試合の中で初めてスライスをストレートに配球(それまではずっとクロスだった)し、それに対して錦織がミスさせられた時に最初に拍手したのは私です。私の拍手だけになるかなと思いきや、隣の人や会場が連鎖的に拍手していただいて助かりましたf(^^;)。後ろの席の錦織ファンの人が「今のはベルディフがうまくミスさせたんだよな」といいつつ拍手してくれたのにも感謝。もちろん、私は錦織のスーパーショットにも拍手してました。

ただ、明らかに凡ミスと思われるところや決めて当たり前みたいなところでは、どちらに対しても拍手しませんでした。私は錦織を応援していたわけでもベルディフを応援していたわけでもありません。特定の選手ではなく、良い試合・良い勝負・良いプレー・良い戦術を繰り広げられるよう、双方に賛辞と応援と驚嘆の拍手を贈り好ゲームを後押ししたいだけなのです。


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……と、話が少し逸れてしまいました。申し訳ありません。その後の錦織のジャパンオープン2012制覇の偉業は、前記動画&ニュースリンクにありますように、周知のとおり。今大会、マレー(マリー)が準決勝で敗退したあたりにも、錦織の天賦の運を感じます。といいますか、錦織のこれまでの努力と会場のファンのポジティブな熱い想いが運を引き寄せたのだと思います(もちろん、あのプレーレベルならばマレーが来ても優勝していた可能性も大いにあります)。

今年ジャパンオープン観戦に出かけることについては、個人的な今の状況であえて行く事に意義があると再三申していましたが、結果的には、錦織が優勝した今年に観戦へ行って良かったと思っています。行った甲斐がありました(笑&謎)。

以上で、木曜・金曜と観戦しに行ってきたジャパンオープン2012の“かんそうぶん”は、終わりです。


【おわり!】




JpnOpn/生観 | 著者 ふぇでら 21:38 | 意見(0) | TB(0)
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