2012年04月14日
貴志祐介『新世界より』 素人感想文(Not書評、ネタバレ有)
おつかれさまです。ふぇでらです。
貴志祐介氏のSF(?)小説である『新世界より』を、文庫本で読了しました。
貴志祐介氏の作品については過去に『黒い家』で1ページ目から惹きこまれて以来、『天使の囀り』などが強く記憶に残っています。今回、4年以上前に書かれた『新世界より』を読むに至ったきっかけは、最近小説を読んでいないことにふと気づいたのと、この作品が近くアニメ化される予定でそのキャッチコピーに“映像化不可能”などという煽り文句があったためですf(^^;)。
アニメのPVについては、下記リンク先をどうぞ。
●新世界よりPV①[YouTube]
●新世界より公式サイト[TV朝日]
●貴志祐介[Wikipedia]
ちなみに私の読書スペックは、下記のとおり。
・ここ1年ほどまったく小説系の読書しておらず
・常態的に小説を読むようなライフスタイルではない
・最後に読んだのはシェイクスピアの作品を5冊ほど
しかもあまり面白くなかった
・好きな作家は、京極夏彦、星新一、宮部みゆき、半村良
田中芳樹、瀬名秀明など
・ただし基本的に作家名で読まない
あくまでネタや題材ありきで雑食性
・海外映画のノベライズ版や原作なども読む
常日頃から貪るように小説を次から次へと読みまくっているような読書家ではありませんので、書評など到底出来るものではありませんが、ブログのネタ不足ということもあり素人の個人的感想文を以下に書き記しておきます。
まず、読了して思ったのは「そんなに言うほど面白いか? つかなぜこれがアニメや漫画に? そもそも映像化不可能ってどのへんが?」。
描写力や世界観の設計構築力(世界それ自体が壮大なオチの一部として循環・機能している)こそ唸らされますが、個人的には読後にあまりカタルシスを感じませんでした。
物語を楽しむ小説ではなく、器……世界観を楽しむ小説のように感じます。その世界そのものの必然的流転がそのままストーリーとなり、雨が渓流に流れ支流から本流へそして大海に流れ込み蒸発しまた雨となるかのごとく、必定としての結末へ理知的かつ自然的に導かれていくような印象です。
SF作品というより、もはやクロニクルの中の一篇。そういう意味では、2次創作やスピンオフ物あるいは続編や後日譚・前日譚など、今後幅広く展開していってこその作品なのではという気がします。逆に言いますと、そこまでの強固で完成されたまさしく“新世界”を構築することに貴志祐介氏が成功しておりそれこそがこの小説の醍醐味であり評価、といえるのかもしれません。
個人的には、“Panasonic 自走型アーカイブ・自律進化バージョン SE-778H λ”や“TOSHIBA 太陽電池式自走型アーカイブ・バージョン SP-SPTA-6000”への質問や受け答えにフォーカスしたものや、あるいはバケネズミ視点でのスピンオフ小説を書いて欲しいぐらいですf(^^;)。この『新世界より』は、上巻の冒頭にて彼女自身が述べているように、あくまで呪力を持つ人間で主人公である渡辺早季視点での物語にすぎないですしね。
ただ1点だけ。
読了後に個人的に明確に残念に感じた不満点を述べて、『新世界より』の感想を終わりにしたいと思います(あくまで浅薄な独断と偏見です)。
渡辺早季が異類を殺すのは結末の1回だけが最初で最後となるようにストーリーテリングしてほしかった……。
貴志祐介氏のSF(?)小説である『新世界より』を、文庫本で読了しました。
貴志祐介氏の作品については過去に『黒い家』で1ページ目から惹きこまれて以来、『天使の囀り』などが強く記憶に残っています。今回、4年以上前に書かれた『新世界より』を読むに至ったきっかけは、最近小説を読んでいないことにふと気づいたのと、この作品が近くアニメ化される予定でそのキャッチコピーに“映像化不可能”などという煽り文句があったためですf(^^;)。
アニメのPVについては、下記リンク先をどうぞ。
●新世界よりPV①[YouTube]
●新世界より公式サイト[TV朝日]
●貴志祐介[Wikipedia]
ちなみに私の読書スペックは、下記のとおり。
・ここ1年ほどまったく小説系の読書しておらず
・常態的に小説を読むようなライフスタイルではない
・最後に読んだのはシェイクスピアの作品を5冊ほど
しかもあまり面白くなかった
・好きな作家は、京極夏彦、星新一、宮部みゆき、半村良
田中芳樹、瀬名秀明など
・ただし基本的に作家名で読まない
あくまでネタや題材ありきで雑食性
・海外映画のノベライズ版や原作なども読む
常日頃から貪るように小説を次から次へと読みまくっているような読書家ではありませんので、書評など到底出来るものではありませんが、ブログのネタ不足ということもあり素人の個人的感想文を以下に書き記しておきます。
まず、読了して思ったのは「そんなに言うほど面白いか? つかなぜこれがアニメや漫画に? そもそも映像化不可能ってどのへんが?」。
描写力や世界観の設計構築力(世界それ自体が壮大なオチの一部として循環・機能している)こそ唸らされますが、個人的には読後にあまりカタルシスを感じませんでした。
物語を楽しむ小説ではなく、器……世界観を楽しむ小説のように感じます。その世界そのものの必然的流転がそのままストーリーとなり、雨が渓流に流れ支流から本流へそして大海に流れ込み蒸発しまた雨となるかのごとく、必定としての結末へ理知的かつ自然的に導かれていくような印象です。
SF作品というより、もはやクロニクルの中の一篇。そういう意味では、2次創作やスピンオフ物あるいは続編や後日譚・前日譚など、今後幅広く展開していってこその作品なのではという気がします。逆に言いますと、そこまでの強固で完成されたまさしく“新世界”を構築することに貴志祐介氏が成功しておりそれこそがこの小説の醍醐味であり評価、といえるのかもしれません。
個人的には、“Panasonic 自走型アーカイブ・自律進化バージョン SE-778H λ”や“TOSHIBA 太陽電池式自走型アーカイブ・バージョン SP-SPTA-6000”への質問や受け答えにフォーカスしたものや、あるいはバケネズミ視点でのスピンオフ小説を書いて欲しいぐらいですf(^^;)。この『新世界より』は、上巻の冒頭にて彼女自身が述べているように、あくまで呪力を持つ人間で主人公である渡辺早季視点での物語にすぎないですしね。
ただ1点だけ。
読了後に個人的に明確に残念に感じた不満点を述べて、『新世界より』の感想を終わりにしたいと思います(あくまで浅薄な独断と偏見です)。
渡辺早季が異類を殺すのは結末の1回だけが最初で最後となるようにストーリーテリングしてほしかった……。
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